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何か困った事になった時だけ来店される不定期の女性K.Iさん64歳。
一昨日「数日前から泥状の便が少量ずつ何回も出てスッキリしない。お腹がモヤモヤする。何か下さい。」とのご相談。
のどの渇きが強く、よく水を飲む。水分摂取が多いのにハッキリと自覚できる程お小水が少ない。
舌候には特に変わった所見は無い。腹痛無し。
口渇と小便不利を目標に五苓散を渡す。エキス剤1日3回服用2日分。
今朝来店され「のどの渇きがすっかり取れ、おしっこの量も増えた。便も形ができてきました。」とのこと。もう2日分追加しておく。
また、下痢が続いて肛門周囲が爛れて痒いとのことなので紫雲膏のサンプルを差し上げる。
追記その1)
今回T堂製薬の五苓散料エキス顆粒を出したが、効能書きの所に「しぶり腹には使用しないこと」と記載されている。漢方の解説書にも五苓散証の下痢は「水瀉性の下痢」と書いてある。
しかるに本例は頻繁に催す便意とすっきりしない泥状便であって、決して漢方解説書にあるような「水瀉性の下痢」ではない。「しぶり腹」のようである。
理論的には五苓散はこの女性には禁忌だったのかも知れない。しかしよく効いている。
昭和漢方の大家、奥田謙蔵先生は御著書「傷寒論梗概」に證(証)を次の如く定義されている。
『證とは、身体内における病変の、外に現われたる徴候で、これに拠ってその病の本態を證明し、或はこれを薬方に質して立證するの謂いである。』
本例の場合、薬方に質して(五苓散に質して)有効であったので理論的には?ではあるが「五苓散証」であったと考える。
追記その2)
5月26日ご来店。便の状態はすっかり良くなったとのこと。
肛門の爛れも紫雲膏が効いているので追加購入された。
患者さんは60歳男性。20数年前にも十二指腸潰瘍に罹り当方の漢方薬で治癒した。
今回もお願いしたいとのことで奥様が来店される。
会社員で非常にストレスを感じる部署に勤務している。
症状は時々チクチクと腹部が痛む。しかし前回のような激痛は無い。
やや便秘気味であるが気にならない。
奥様の話なので十分な事は分からないが、一番の苦痛を取り除こうと以下の漢方薬と栄養剤を薦める。
即ち、柴胡疏肝湯(サイコソカントウ)、ワタナベ活性型オイスター。
柴胡疏肝湯はストレス性の疼痛に有効且つ活性酸素除去。
ワタナベ活性型オイスターは抗酸化酵素活性化による活性酸素除去且つタンパク合成促進により潰瘍部位修復、脳内神経伝達物質合成促進による抗ストレス効果。
服用2週間で腹痛はほぼなくなり服薬継続中。
5月26日ご来店。痛み無く調子良い。
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昨日、広告代理店の方(H氏)とお話しをしました。
H氏は職業柄いろんな職種の方々とお話しするとのことですが、眼科のドクターとの話の内容を教えてくれました。
眼科ドクター曰く「最近パソコンやスマートフォン等を見る時間が非常に長くなり、それに伴って目のトラブルが増え、患者さんが急増している。」 そういえば目薬のCMも多いような・・・
確かに駅のホームを見渡せば殆んどの人がスマホなり携帯を見ています。(それが原因で駅の看板を降ろしたのですが・・・Hさんゴメンなさい。) 最近、走行中の地下鉄の車内でも繋がるようになり、ますます目を休めることが無くなっています。
目の酷使は目の疲れだけに止まらず、目から入ってきた膨大な情報を処理する脳の酷使にも繋がります。人間の大脳は重さは体重の2%程度ですがエネルギー消費量は身体全体の約20%を占めます。消費されたエネルギーを補充するためにどんどんエネルギーが作られます。それと同時に副産物として活性酸素も大量に発生します。その過剰な活性酸素が目や脳の細胞を傷つけ目や脳を疲れさせます。
私は過剰な活性酸素を除去する方法として次のような方法を実践しています。 1)身体に備わる抗酸化酵素を活性化させる。 2)抗酸化物質を摂取する。
1)は、SOD(スーパーオキシドヂムスターゼ)、GSH-px(グルタチオンペルオキシターゼ)、カタラーゼ等の抗酸化酵素を活性化させるために亜鉛・鉄・銅・マンガン・セレン等のミネラルを摂取して頂きます。ここで大切なのは、巷溢れる合成のサプリメントではなく、天然の物から摂りましょうということです。
私の薬局ではワタナベ活性型オイスターをお薦めしています。この商品は東京八王子市の渡辺オイスター研究所が心血注いで研究開発した栄養剤で、最近では類似品まで出現する程のスグレモノです。牡蠣のタンパク質は入っていないので牡蠣を食べると体調を崩す方でもまず大丈夫!。牡蠣の命を養った栄養素がそのまま自然な形で摂取できます。
2)はもちろん漢方薬を服用して頂きます。漢方薬はよくご存じのビタミンC、ビタミンEなどと同様に抗酸化物質に分類されます。漢方薬1日分は野菜350グラム(緑黄色野菜120グラムを含む)と同程度の抗酸化作用を有します。 (野菜350グラム=過剰に発生する活性酸素を抑えるのに必要と言われている摂取量)
漢方薬の場合、過剰な活性酸素を除去するだけではなく不快な症状にピンポイントで対応できるとう非常に優れた本来の働きがあります。
滋腎明目湯(じじんめいもくとう)、洗肝明目湯(せんかんめいもくとう)、杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)他、個人の体質や症状に合った漢方薬とワタナベ活性型オイスターを合わせて飲めば疲れ目・かすみ目・目の充血等の不快な症状は取れると考えております。
爽やかな季節がやって来ました。私はこの時期が一年中で最も快適ではないかと思っています。
快適な季節ではありますが、世間には『五月病』(「ごがつびょう」。Wikipediaに「さつきびょう」は誤読と書いてありましたが、「さつきびょう」とは普通読まんやろ。)と言う言葉もあって、新しい環境に馴染めなくてストレスから体調を崩される方も沢山おられます。
進学、入社、転勤・移動等で新しい環境で生活するようになると心理的ストレス、身体的ストレスが少なからず生じます。そのストレス、特に心理的ストレスが原因で脳内に過剰の活性酸素が発生します。過剰な活性酸素は脳を疲労させ心身に不調を発症させます。
主な症状としては、抑うつ、無気力、不安感、焦り、不眠、疲労感、食欲不振、やる気が出ない等々。医学的には「適応障害」、「うつ病」等と診断されます。
中谷安心堂漢方薬局では最近の改善例から大いに得るところがあり、特に不眠症やうつ症状、統合失調症の養生相談に成果を発揮しております。
キーワードは過剰な活性酸素の除去。これです!